今日は「害虫」と呼ばれる、虫さんのお話です。
私たちの一般常識が覆されますよ。
赤峰勝人さんは100メートル程離れた二つの畑に白菜の種を蒔きました。
二つの畑とも、生育は順調。白菜はぐんぐん伸びて、大きくなりました。
その頃、一方の畑だけ虫がわいて、葉が穴だらけになってきました。
「なんでだろう・・?」と赤峰さんは毎日、毎日、虫を眺めてたそうです。
虫が大量にわいた畑では、成虫がいっぱい集まって交尾し、卵を産み付ける。卵からかえった幼虫たちは、猛烈な勢いで白菜を食べる。
赤峰さんはピンと閃き、色々調べます。
どうして、片方の畑にだけ虫が大量につくのか?
虫がわいた畑の傍には未発酵の豚糞が!
ビニールをかけていたものの、あたりにはアンモニア臭。
虫たちは視力がほとんどなく、嗅覚を頼りに行動する。
そう!原因は未発酵の豚糞によるアンモニアだったのです。
このアンモニア態窒素は、1ヵ月すると、猛毒の亜硝酸塩に変化。
それは人間にとって毒になります。
つまり、この幼虫たちは何をしてたのか?
信じられないかもしれませんが
実は、毒を含んだ葉を勢いよく食べて、無害な糞にして、土に返してくれてたんです!
そのおかげで、私たち人間は毒を食べずに済んでいたのです。
虫たちは全部、分かってたんですね。
それなのに、私たち人間は、害虫だと「毒薬」をまきかけてしまいます。
土の中では、
雑草が必要な栄養素を作り出す
↓
虫たちは毒を食べて無毒化する
↓
微生物たちがその糞を分解して、土に返す
この自然のサイクルを私達人間が、
「楽だから」「効率的/経済的に」と農薬や化学肥料を使って土を汚す。
それを、何の文句も言わずに、雑草や虫たち、微生物たちがせっせと浄化していく。
私は、この循環の話を聞いた時、凄く心を打たれました。
知らないだけで、こうも私たちは「守られている」。
自然の恵みに、ただただ「感謝」が湧いてきました。
「いただきます!」
はこれを知ったうえで、初めて本当になる気がします。
命が命をつなぎ、私たちもまた命を繋ぐために、食べる。
私たちの食卓に並ぶ「食べ物」から、生命力を感じてますか?
こういう事こそ、今の子供たちに「体験」として、届けたいものです。